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戦略論 「新しい安全保障ダイナミクスに入る中東の戦略的ライバリー」

サイード・ゴネイム エジプト軍退役少将 世界安全保障・国防問題研究所(IGSDA)会長 元のソース:http://ssdpaki.la.coocan.jp/topics/20.html?fbclid=IwAR3GAgYdRsWPYhTo4Z1OGa0aj93z_AFbQRBU1VLtNwNB1M7SJej-AAXQc58 はじめに 1991年のソ連の崩壊から2011年のいわゆるアラブの春の始まりまでの間、中東の地域パワーのダイナミクスは比較的安定していた。米国は単独かつ支配的な国際パワーだった。現在は、動乱、革命、内戦、米国の戦争疲れおよび戻ってきた主要パワー拮抗のコンビネーションが、劇的に中東の地政学を形作っている 米国とロシアは中東の地域的問題の解決を図ろうと努めている。他方で、中国は現時点では中東の地域問題に関して主要なプレーヤーではないものの、米国・イランの危機以降特に、中東における強いプレーヤーとして登場してきたように見える。そして、地域全体に濃い経済的外交的関係を構築して、将来、より大きな影響力を持とうと準備している。 欧州連合(EU)のこの地域での役割は相対的に下がってきた。EUの関心は、中東と北アフリカの一部における、不法移民、テロ、国境を越えた犯罪といった紛争のリスクの防止に移っていった。いくつかのEU諸国、特に英国とフランスは近い将来、より大きな役割を課すことを求めている。 また、このほか6つのプレーヤーが考慮されなければならない:2つの地域パワー、イランとトルコ、そして中東その他の地域問題解決策形成に強く寄与しようとする4つの国がある。この4つの中で、イスラエルは小さい国だが大きな国力を持ち、また米国のサポートを半永久的に受けている。そこで、イスラエルは地域パワーとも考えられている。それから、資源と財政力を基盤とする3つの豊かなアラビア国家、すなわち、ミドルパワーたるサウジアラビア王国、小国のアラブ首長国連合(UAE)、そして超小国のカタール。これらの国は地域パワーではないが、中東、アフリカその他の地域に大きな利害関係があるため、地域秩序を形成しようとしている。彼らのライバルは、いくつかの地域に広がっている。例えば、アフリカの角、北アフリカ、サヘルとサハラ、中央アジアそしてバルカンなど。 エジプトは、リビアとパレスチナに特別な役割を持っているほか、アフリカにいくつか役割がある。 以上全ては地域がさらに不安定になることを予見しているが、その理由は不均衡なパワーを使うアクターの間の複雑な対立の結果、影響力の管理が今欠如しているからである。 概観 新しい安全保障ダイナミクスに入る中東の戦略的ライバリー 東アジアへのインパクト 結語と将来展望 中東における対立 大国の対立 Ⅰ 米国(アメリカ・ファースト) トランプ戦略2017 4つの死活的国家利益(戦略的4本柱として構成された)がこのコミットメントの背骨を形成する。 米国本土、米国民、米国生活様式を守る 米国の繁栄を推進する 力により平和を守る 米国の影響力を高める

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